2025年4月8日、福岡を拠点に活動してきたプロeスポーツチーム「Sengoku Gaming」が、チーム名を「QT DIG∞(キューティー ディグ)」に改め、人気フォートナイトストリーマーのLiaqN(りあん)氏がチームオーナーに就任したと発表した。この動きは国内eスポーツ界における大きな転換点として、今注目を集めている。
チーム名を「QT DIG∞」へ刷新。福岡から世界へ
「Sengoku Gaming」はこれまで、福岡を拠点とした地域密着型のeスポーツチームとして活動してきたが、新ブランド「QT DIG∞」はその枠を超え、より広い社会的意義と可能性を見据えたリブランディングとなっている。
QT DIG∞の“QT”は、福岡を拠点とする通信会社「株式会社QTnet」に由来しており、同社が運営支援を担っている。QTnetは九州電力グループの一員で、地域密着のインフラ企業として、eスポーツを活用した地域デジタル化の推進にも注力。QT DIG∞は、通信×地方×エンタメを掛け合わせた次世代型eスポーツブランドともいえる。
DIGとは、”Digital Innovation Gaming” の略称です。 この名称には、eスポーツを通じて地域のデジタル化を促進し、世界にインパクトを与えるような革新を生み出していく――そんな私たちの強い意志が込められています。
― プレスリリースより

ストリーマーLiaqNがオーナー就任。「自分の実現したい夢との方向性が一致」
リブランディングと並行して発表されたのが、YouTube登録者数124万人を誇る人気ストリーマー・LiaqN氏のチームオーナー就任。プロチーム運営を配信者が担うのは国内でも稀なケースで、業界内外に衝撃が走った。

eスポーツチームを持つという夢を抱いていた私は、Sengoku GamingとQTnetとの出会いで、その考え方や思いに強く共感しました。
今後、FORTNITE部門の強化を中心に取り組みながら、自らの発信力を活かしてQT DIG∞の魅力を広く伝えていきます。
― LiaqN(同上)
彼のような影響力あるストリーマーが競技シーンに積極関与することで、eスポーツがより身近なエンターテインメントとして広がっていくことが期待されている。
ネット上の反応:「前の方が良かった」「驚いた」「でも応援したい」
今回の発表に対し、SNS上ではさまざまな反応が飛び交った。
- 「QT DIG∞って名前、ちょっとダサい、前の方が良かったかも」
- 「ええええ! Sengoku Gamingって名前好きだったのになぁ」
- 「まさかのLiaqNがオーナー!? これはすごいことだと思う」
特にブランド名に対する戸惑いが目立つ一方、LiaqN氏の挑戦に対しては前向きな声も多く、チームの今後の活動に注目が集まっている。
国内他チームのリブランディング事例と比較
QT DIG∞のような大規模なリブランディングは国内でも珍しいものではない。過去には以下のような例がある。
▶ ZETA DIVISION(旧JUPITER)
ストリーマーとの連携による拡大成功例。VALORANTでの世界的活躍によりブランド力が急上昇。
▶ SCARZ
スローガン刷新による理念の明確化。選手育成と国際展開に注力。
▶ Crest Gaming × BEAMS
ファッション性の強化で、新たなファン層を獲得。
これらと比べても、QT DIG∞は「地方発」「ストリーマー主導」という独自の切り口を持っており、新しいパターンの先駆けとなる可能性がある。
今後の展望:eスポーツ×地方×ストリーマーで拓く新たな地平
QT DIG∞の成功には、3つのポイントが鍵を握ると考えられる。
1. ストリーマー起点のファン拡大
LiaqNの影響力を最大限活かし、配信コンテンツやSNSを通じてカジュアル層のファン層を広げる戦略。
2. 地方創生との接続
QTnetとともに福岡を拠点に、デジタル教育・地域連携・イベント開催など、社会性の高い活動へ拡張。
3. ブランド再構築と競技成果の両立
ネーミングに対する否定的な声を払拭するには、チームとしてのパフォーマンスとLiaqNの姿勢が試される。
変革の中心にいるのは「人」と「地域」
Sengoku Gamingからの進化を経たQT DIG∞は、eスポーツが単なる競技から社会的役割を果たす段階へ進化していることを象徴する存在だ。リブランディングにはリスクも伴うが、だからこそその挑戦には価値がある。
今後の彼らの動きが、eスポーツ業界のみならず地方活性化や教育現場にも波及する可能性を秘めている。
引用元
プロeスポーツチーム「Sengoku Gaming」、ブランド刷新――新チーム名「QT DIG∞」として新たなスタート!同時に人気ストリーマー「LiaqN(りあん)」がチームオーナーへ就任